2023/01/19 17:00
えひめのあぷり編集部
愛媛県では、アフターコロナを見据え、産業の稼ぐ力の更なる強化のため、デジタル技術やロボットを実装し、地域課題の解決にチャレンジする「デジタル実装加速化プロジェクト」を展開中。
採択事業者のプロジェクトの様子をお届けしています。
誰しも子育て中、「こんなときどうしたらいいの?」という困った経験やトラブルに見舞われたことがあるはず。
そんな子育て中のパパママの“困った”を、いつでも・どこでも解決に導いてくれるオンラインサービスがあるのをご存知だろうか?
今回の実装プロジェクトでは、そのオンラインサービスの県内普及と、地域に相談できる心強い味方を作ることで、“子育てで孤立する人”を一人でも多く減らすことを目指していく。
子どもを守るためには、子どもに接している大人も守らなくてはいけない。子どもにとって一番身近な存在は保護者だ。
株式会社Kids Publicが実施する「えひめ!みんなでこどもまんなかチーム」は、子どもたちが健やかに育つためには、子育ての一番の当事者である保護者が孤立しないことが一番大切だと考えている。
孤立しないためには、周囲に頼れる人が必要だ。
アフリカの古い諺に、「子育てには村が必要」というものがある。
大昔から人間は、集落の中でみんなが関わって子どもを育ててきた生き物だ。
だから、不安なときに話を聞いてくれる人、子育てに悩んだ時にヒントをくれる人、いろいろな人がつながることで、孤立しない状況というのは、子育てをする上でとても大切なことである。
この「えひめ!みんなでこどもまんなかチーム」では、子育てで孤立しないように、2つの安心を提供することを目指している。
1つは、【専門家に相談できる安心】。
オンラインで産婦人科医、小児科医、助産師につながり相談することができる。
病気や怪我のことはもちろん、子どもの発育や育児に関することなど、何でも相談可能。
何かあったらいつでも相談できる専門家(お医者さん)がいると思えば、心の余裕が生まれる。
もう1つは、【身近に相談できる人がいる安心】。
子育てで悩むとき、必ずしも正しい答えを言ってほしいというわけではない。
ただ聞いてくれる、自分のことを大切にしてくれる人がいることも同じぐらい大切だ。
この安心は、松山市で保育園や女性活躍の事業を長年続けてきた株式会社エルパティオが担う。
地域の企業、子育て団体と、子育て中のママパパ・保護者の方々をつなげて、身近なところに相談できる人たちを作ることを目指している。
(チャレンジャー:株式会社Kids Public)
もともと小児科医師であるKids Public代表の橋本 直也氏は、医師として虐待を受けて運ばれてくる子どもや、虐待をしてしまった保護者を何人も見てきた。
なぜこのような事態が起きてしまうのか?
それは、身近に子育て中の不安を相談できる人がいない保護者の孤立した環境にあるのではないか?
と考えたそう。
このような悲しい事態が起きる前に家庭の問題を解決したいと、オンラインサービス「産婦人科オンライン」「小児科オンライン」を考え会社を設立した。
それぞれのサービスの特徴は下記の通り。
産婦人科オンライン(https://obstetrics.jp/)、小児科オンライン(https://syounika.jp/)は、産婦人科医、小児科医、助産師にスマホから相談できるサービスだ。
平日18時〜22時の間、10分間の予約制で相談できる「夜間相談」と、毎日24時間メッセージを送れる一問一答形式のサービス「いつでも相談」の2つの形式で相談に対応している。
「子どもの湿疹のケアについて」
「月経前のイライラがひどい。対処法は?」
「夜から発熱。受診すべき?」など何でも気軽に専門家へ相談が可能。
このサービスは、全子育て世代が無料で利用することができ、既に全国54箇所の自治体(市区町村単位)で導入されている。
2016年のサービス開始以来、10万件を超える相談に対応。
愛媛県では伊方町でも導入実績がある。
このサービスで【専門家に相談できる安心】を提供する。
「産婦人科オンライン」「小児科オンライン」を利用するにはアカウントが必要なのだが、個人での申し込みは受け付けておらず、地域のコミュニティや企業ごとの申し込みとなっている。
その理由は次に続く。
今回の実装プロジェクトでもう一つ大切なのが、物理的に距離が近い、【地域の中に相談できる人がいる安心】を作ること。
地域間で繋がりが薄かったママやパパたちとのコミュニティを作ったり、地域や会社内に子育て中の人に救いの手を差し伸べたりできるよう、オンラインサービスの存在の認知度を上げる必要がある。
そのため、「産婦人科オンライン」「小児科オンライン」の利用は、個人ではなく団体単位で申し込みを受け付けている。
登録団体・企業に所属している子育て中の人に対して、団体・企業がサービスを紹介し利用してもらうのだ。
より多くの利用者を作るために、登録団体を増やす必要がある。
そこで、今回実装パートナーとして協力するのが「株式会社エルパティオ」だ。
「株式会社エルパティオ」は、“ママがHappyならあかちゃんもHappy”をコンセプトに、愛媛県内で保育園の運営や、親子で参加できるレッスンなど、子育てのサポートを行っている。
同社内に事務局「えひめ!みんなでこどもまんなかチーム」を設置し、より近い場所で相談できる環境を整えていく。
現在「えひめ!みんなでこどもまんなかチーム」の一員になってくれる企業・団体を募集しており、登録企業・団体には「産婦人科オンライン」「小児科オンライン」の利用に必要なアカウントが発行される。
既に愛媛県内各地の企業・団体が登録しており、確実に輪が広がっている。
引き続き募集しているので、下記のURLから申し込みを。
キックオフイベントの様子
先日キックオフイベントが開催され、松山市内を中心とした多くの保護者が参加。現役小児科医である橋本医師とオンラインで繋がり、子育ての悩みを相談していた。
今後もオンラインでの相談や、愛媛県内でのイベントなどを実施する予定。
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えひめのあぷり編集部
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