動物園水族館愛媛県

2023/01/30 17:00

えひめのあぷり編集部

愛媛県では、アフターコロナを見据え、産業の稼ぐ力の更なる強化のため、デジタル技術やロボットを実装し、地域課題の解決にチャレンジする「デジタル実装加速化プロジェクト」を展開中。

採択事業者のプロジェクトの様子をお届けしています。

食べ物を動物へ贈るサービス! Webアプリ「Hello!OHANA」を開発【株式会社OHANA】

新型コロナウイルスの影響による集客数の減少や、原料費・燃料費の高騰などにより、多くの動物園・水族館がエサ代の節約を余儀なくされている昨今。

一方で、愛媛県内の生産者は、美味しいのに見た目の問題だけで「規格外」となった農産品の活用に課題を感じている。

両社が抱える課題を、動物への「推し活」の力でつなぎ、解決しようとするプロジェクトが始まった。

「Hello!OHANA」の概要

(チャレンジャー:株式会社OHANA)

「Hello!OHANA」とは、①アプリの会員 ➁生産者、水産加工会社 ③動物園・水族館の運営者の3者を結び付け、“食事”を通じた動物の継続的支援を実現するサービス。

“OHANA”とは、ハワイの言葉で“家族”という意味を持ち、動物園・水族館で生活する動物の食事を、ファンが、家族のような気持ちで長期的にサポートできる社会を実現したいという想いが込められている。

まずアプリの会員ユーザー(以下:ユーザー)が全国の提携する動物園・水族館からお気に入りの動物を見つけ、毎月のエサ代の一部をサポートする。

次にファンがサービスを通して支払ったエサ代で、愛媛県内の生産者や水産加工会社から規格外等の果物・野菜・魚などが購入され、対象の動物に配送されるという流れ。

エサ代をサポートしたファンには、動物が食事をしている写真や動画、限定グッズ、入園チケット等のリターンが提供される。

アプリを通じたファンの楽しみ

アプリの会員ステータスは、会員登録するだけの無料会員と、お気に入りの動物にエサをプレゼントできる有料会員の2タイプを設定。

無料会員というステータスを設けることで、動物に興味があるユーザーが、お気に入りの動物に出会う機会が増える。

有料会員は好きな動物のエサを購入し、購入金額や支援の継続期間に応じて“ファン度”がアップ。

また、ファン度が高くなるとグッズ、入園チケットなどを受け取ることもできるように。

ファン自らの出資により届けられたエサを、動物が食べている様子が配信される点や、エサの購入記録がデータとして蓄積される点も、お金の流れを可視化するという意味でサービスへの信頼につながると考えられる。

新規ファンの獲得はもちろんだが、長年のファンの満足度を上げるコンテンツを提供することで、サービスを通した、エサの安定的な供給を目指している。

パートナー動物園と対象の動物

(実装フィールド:全国の提携動物園・水族館)

2023年1月時点で、国内の5施設(株式会社おさるランド/アロハガーデンたてやま/日本モンキーセンター/ノースサファリサッポロ/北のレプ舎)との提携が決まっている。

全施設合わせたプロジェクトの対象となる動物の数は約40匹。

「Hello!OHANA」のInstagramやTwitterでは、対象となった動物のプロフィールを発信。

また、提携先の動物園の公式アカウントも当プロジェクトに参画したことをニュース&トピックスなどで発信している。

誕生日や好きな食べ物、性格や飼育スタッフのコメントをプロフィールに入れることで、見た人が親近感を持てるような内容となっている。

今後のサービス拡大計画について

現在は、エサを与える対象の動物として、チンパンジーやゴリラなどの霊長類、ケープペンギン、コツメカワウソ、ゴマフアザラシなどを中心に、試験的に運営中。

エサは、柑橘、マメアジ、キビナゴ、ブリやタイの切り身に挑戦しており、柑橘の生産者と水産加工会社との提携を優先的に調整中だ。

同時に、配送時のオペレーションや、動物の新たなエサの好みを見つけるという可能性を模索し、提携が決まった施設でのサービスの告知なども実施・推進している。

今年の3月中には、Webアプリのテスト版が完成する予定で、実際にファンに触って体験してもらうデモを実施予定。

体験したファンの意見やアドバイスを基に、アプリに修正や新機能を加えながら、より多くの方々に楽しんでもらえるサービス作りを目指していく。

また、動物園と水族館のパートナー開拓も継続しながら、肉食獣、海獣、猛禽類など、動物の種類もさらに増やしていくつもりだ。

将来的には外国語にも対応するサービスとして、より多くの動物が好きな人が「ファン」になれる環境を整備していく。

全国の動物園・水族館の動物たちと、愛媛県内の生産者、そしてファンは、大好きな動物をまるで家族のようにサポートできる幸せを感じられるという、まさに三方よしの仕組みづくりを目指している。

第2弾の記事では、「Hello!OHANA」の仕組みの中で規格外品を出荷する愛媛の生産者をレポート予定。

現在、「Hello!OHANA」はWebアプリを開発中。
「Hello!OHANA」公式Webサイトにて、サービスの事前登録を受け付けているため、興味が湧いた人はぜひチェックを。

TRY ANGLE EHIMEの最新情報はこちらから確認を!

トライアングルエヒメ広報事務局

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